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入澤 恵理子; 加藤 千明; 山下 直輝; 佐野 成人
材料と環境, 71(3), p.70 - 74, 2022/03
使用済核燃料再処理溶液施設でのステンレス鋼の腐食評価として、放射性核種であるNpを含む硝酸水溶液中でのステンレス鋼R-SUS304ULC鋼の浸漬腐食試験と分極測定を行った。328K以上の温度では硝酸水溶液中よりも高い腐食電位を示し、過不動態域近傍となることがわかった。また、浸漬腐食試験により腐食量と分極抵抗との比較から換算係数として=0.018V0.025Vの値を取得し、電気化学測定からの腐食量算出が可能であるかを検討した。
西岡 俊一郎; 中島 邦久; 鈴木 恵理子; 逢坂 正彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 56(11), p.988 - 995, 2019/11
被引用回数:12 パーセンタイル:79.53(Nuclear Science & Technology)シビアアクシデント(SA)解析コードで用いられているCs化学吸着モデルの改良に資する知見取得のため、セシウムの鋼材への化学吸着挙動に影響を与える化学的要因(温度・雰囲気・関係する元素のの濃度など)を実験的に評価した。その結果、既存のCs化学吸着モデルで使用されている表面反応速度定数が、既に知られている温度依存性だけでなく、雰囲気,気相中の水酸化セシウム(CsOH)濃度、SUS304中に含まれるケイ素(Si)濃度にも影響を受け、Cs化学吸着モデルの改良においてはこれらの化学的要因を考慮すべきであることがわかった。加えて、873K程度の比較的低温での化学吸着においてはCs-Fe-O化合物が主な化合物として生成し、Cs-Si-Fe-Oが主に生成する1073K以上の化学吸着とは挙動が異なることがわかった。
シュラウド・再循環系配管サンプル調査チーム
JAERI-Tech 2004-012, 62 Pages, 2004/02
東北電力(株)女川原子力発電所1号機(沸騰水型)では、第15回定期検査の際に、炉心シュラウド中間部リングH2及び下部リングの溶接線近傍にき裂が確認された。本調査は、東北電力(株)が日本核燃料開発(株)にて実施するき裂を含む材料サンプルの調査・評価に関して、原研が第三者機関として加わり、最終的な調査データを入手し、原研独自の報告書を作成することにより、調査の透明性を確保することを目的として実施した。本調査により、以下のことが明らかになった。(1)中間部リングの外表面近傍には150250m程度の深さまで硬化層が存在した。(2)き裂の内部には腐食生成物が付着しており、腐食が粒内へ進行した部位も見られた。(3)中間部リング外表面近傍から100m程度の深さの領域では主として粒内割れが観察され、200m程度の深さより内部の領域では、粒界割れが観察された。(4)結晶粒界には、熱鋭敏化材に見られるようなCr濃度の顕著な低下傾向がなかった。(5)中間部リング材料の化学組成は、JIS規格SUS304Lに相当する組成であった。本調査の結果と、溶接によりき裂部付近に発生していたと考えられる引張残留応力及び炉水中の溶存酸素濃度等を考慮すると、き裂は応力腐食割れ(SCC)であると結論される。
倉田 有司; 板橋 行夫; 三村 英明*; 菊地 泰二; 雨澤 博男; 島川 聡司; 辻 宏和; 新藤 雅美
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.1), p.386 - 390, 2000/12
被引用回数:6 パーセンタイル:42.55(Materials Science, Multidisciplinary)ひずみのその場測定を行う照射下単軸クリープ試験によれば、クリープ変形の過程を詳細に調べることができる。タイプ304ステンレス鋼を用いて、異なる中性子スペクトルのもとで、照射下及び照射後クリープ試験を行った。照射後クリープ試験では、JMTRの通常スペクトル、高熱中性子スペクトル、熱中性子シールドスペクトルのもとで、はじき出し損傷率は約2dpa、ヘリウム生成量はそれぞれ、3appm,15appm,1appmまで550で照射した後、550でクリープ試験を行った。照射下クリープ試験は、高熱中性子スペクトル及び熱中性子シールドスペクトルのもとで、550で実施した。中性子スペクトルの違いは、照射後クリープ特性には、ほとんど影響が認められなかった。これに対し、照射下クリープ挙動には、明らかな中性子スペクトル効果が認められ、高熱中性子スペクトルのもとでクリープ変形が加速された。
島川 聡司; 小森 芳廣; 長尾 美春; 桜井 文雄
JAERI-Tech 95-023, 26 Pages, 1995/03
材料試験炉における中性子スペクトル調整照射に関する検討の一環として、一定照射量(dpa)に対する304ステンレス鋼のヘリウム生成量制御範囲に対する検討を実施した。検討にあたっては、主に熱中性子によって起こるNi(n,)Ni(n,)Fe反応を利用して制御を行うものとし、(1)可能な限り熱中性子をカットした照射、(2)標準的な照射、(3)熱中性子を増加させた照射を対象とした。これらのキャプセルを200日間照射した場合(2dpa)、304ステンレス鋼中のヘリウム生成量は、1.4appmから24appmの範囲に制御できることがわかった。このときのHe/dpaの制御範囲は0.7~12である。この検討結果から、ニッケルを含む材料に対する高度な照射試験により、異なるヘリウム生成量に対する照射データが得られ、材料試験炉を用いたヘリウム効果に注目した照射研究の可能性が明らかとなった。
石田 紀久; 原山 泰雄; 知 新之亮*
Journal of Nuclear Materials, 140, p.74 - 84, 1986/00
被引用回数:21 パーセンタイル:86.83(Materials Science, Multidisciplinary)SUS304被覆管の900C~1,350Cでの高温水蒸気雰囲気中における酸化実験をおこなった。酸化膜は二層の酸化層からなり、外表面にHematiteおよびその内側にMagnetiteと見られるものが形成された。酸化膜の成長は酸化時間に対して放物線状に増加しており、これから放物速度計数がもとめられた。係数は酸化温度に依存して増加し、アレニウスの式で表わされた。これらの結果は、原子力船「むつ」のLOCA-ECCS解析データとして用いられた。
柴田 勝之; 宮園 昭八郎; 金子 正*; 横山 憲夫*
Nucl.Eng.Des., 94, p.221 - 231, 1986/00
被引用回数:6 パーセンタイル:58.99(Nuclear Science & Technology)原研では、LBB思想の実証試験の一環として、周方向欠陥付配管の延性破壊試験を進めている。本論文では、この配管試験計画について述べるとともに、すでに試験を完了した6インチ口径SUS304鋼管の試験結果について論じている。SUS304鋼管の試験では、周方向に未貫通または貫通欠陥を付加した配管試験体を用いて高コンプライアンスまたは低コンプライアンス条件で曲げ試験を行い、配管の破壊挙動を調べた。得られた試験結果を用いて、J積分Tクライテリオンの適用性や実断面応力基準の適用性を検討した。さらに、LBB条件を考慮した許容欠陥評価法について検討した。
柴田 勝之; 大場 敏弘; 川村 隆一; 横山 憲夫*; 宮園 昭八郎
Nucl.Eng.Des., 66(1), p.33 - 45, 1981/00
被引用回数:2 パーセンタイル:36.87(Nuclear Science & Technology)内面に3個の複数欠陥を有する直管試験体を用いて疲労試験を実施し、複数の内面欠陥の伝播、合体および貫通に到る挙動を調べた。さらに、疲労き裂が大きな単一欠陥へと伝播、合体し、わずかに板厚を貫通した後、静的荷重を試験体に負荷し破壊試験を実施した。 試験は溶接付および溶接なしの2体の直管試験体について実施した。 疲労試験の結果から得られた深さ方向へのき裂伝播曲線と、ASME Code Sec.XIに定められた方法による伝播解析を比較した結果、実験結果はかなり伝播速度が低く、ASME Codeにおける解析法は安全側の結果を与えた。 破壊試験の結果から、大きな内面欠陥が試験体にある場合でも試験体はかなりの荷重に耐え得ることが分った。
磯崎 敏邦; 大場 敏弘; 植田 脩三
日本機械学会論文集,A, 42(359), p.2034 - 2041, 1976/00
オーステナイト系ステンレス鋼SUS304は高速増殖炉1次冷却系構造材料として使用される。高速増殖炉の核暴走事故時には構造物は衝撃荷重を受けることが予想され、このような衝撃荷重に対する原子炉構造物の健全性を評価するためには構造材料の機械的性質に与えるひずみ速度の効果を明らかにしておく必要がある。本報では以上の目的のもとに、オーステナイト系ステンレス鋼SUS304を供試材として火薬爆発力を直接利用した高温衝撃引張試験を実施した。実験温度は室温、400C、600Cの3段階とし火薬薬量をパラメーターとして引張過程中のひずみ速度を変化させた。その結果各実験温度において引張強さ、伸びおよび変形エネルギーなどの機械的性質に与えるひずみ速度の効果が明らかになった。